執筆者
ぱすてるキッズクリニック長原
院長髙嶋 能文(Yoshifumi Takashima)
資格
- 日本小児科学会 小児科専門医
- 日本血液学会 血液専門医
- 日本医師会認定 産業医
学会
- 日本小児科学会
- 日本血液学会
- 日本外来小児科学会
- 日本小児臨床アレルギー学会
- 東京小児科医会
溶連菌感染症は、幼児期から学童期のお子さまに多くみられる感染症です。適切な治療によって改善が見込めますが、症状が治まった後に合併症が現れることもあります。
溶連菌感染症は、主にA群溶血性レンサ球菌という細菌によって起こります。最も多いのは、のどの痛みや発熱を伴う咽頭炎や扁桃炎です。体や手足に細かな赤い発疹が広がる「猩紅熱」を起こすこともあります。
ご家族に感染した方がいる場合は、手洗いや咳エチケットを心がけ、タオルや食器などの共用を避けましょう。
感染してから症状が現れるまでの
潜伏期間は、通常2~5日ほどです。
溶連菌による咽頭炎では、鼻水や咳があまりみられないことが特徴のひとつです。ただし、症状だけでほかの感染症と見分けることは難しいため、必要に応じて検査をおこないます。
発疹を伴う症状がある場合は、事前にお電話でご連絡いただくか、WEB問診にその旨をご記入ください。ご来院時には、個室にご案内できるようあらかじめ準備を整えさせていただきます。
症状や周囲の流行状況などから溶連菌感染症が疑われる場合は、のどを綿棒でこすり、迅速抗原検査をおこないます。検査結果は短時間で分かります。
検査結果や症状によっては、細菌培養検査など、追加の検査を検討することがあります。
溶連菌感染症の治療には、主にペニシリン系の抗菌薬を使用します。
ペニシリン系抗菌薬にアレルギーがある場合は、症状やアレルギー歴を確認のうえ、ほかの抗菌薬を検討します。
抗菌薬を服用すると比較的早く熱やのどの痛みが改善することがありますが、症状が治まっても菌が残っている可能性があります。
処方された抗菌薬は、医師から指示された回数と期間を守り、最後まで服用してください。
自己判断で中止すると、症状が再び現れたり、心臓や関節に炎症を起こすリウマチ熱などの合併症につながったりする可能性があります。
食欲がないときに無理に食べさせる必要はありませんが、水分だけはしっかり摂れているかを確認してください。
溶連菌感染症では、治療後にまれに、急性糸球体腎炎やリウマチ熱などの合併症が現れることがあります。
夜間や休日にこうした症状が急激に悪化した場合は、救急医療機関の受診もご検討ください。
適切な抗菌薬による治療を開始してから24時間以上が経過し、熱が下がって全身状態がよければ、登園・登校が可能です。ただし、保育園や幼稚園、学校によっては、登園届などの提出を求められる場合があります。通っている施設の決まりもあわせてご確認ください。
症状が改善しても、抗菌薬を自己判断で中止しないでください。医師から指示された回数と期間を守り、最後まで服用することが大切です。
手洗いや咳エチケットを心がけ、タオルやコップ、食器などの共用を避けてください。ご家族に発熱やのどの痛み、発疹などが現れた場合はご相談ください。